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世界でも注目されている医療の分野の一つでIPS細胞などの再生医療があります。
小さな細胞から身体の一部を作り出してしまう再生医療は、本当に不思議で今注目を集めています。
年齢を重ねても自分の歯でしっかり噛んで食事をしたいという方は、再生医療について調べておくといいかもしれません。
現在の最新治療はインプラントなどが知られていますが、実際には自分の細胞を培養してインプラントを作って歯として埋めていく治療も進んでいるのです。
再生医療のインプラントの魅力についてお話ししていきます。

歯の再生治療とは？その方法と治療費

歯周組織再生療法

歯周組織再生療法は、歯周病の症状が進み、歯を支えている歯槽骨という骨がが溶けてしまった場合にされる治療法です。ですので歯周病が進行してしまっている人に適用される方法です。
歯そのものが失われてしまってもインプラントなどで補う事は出来ますが、インプラントを埋める際にもこの歯槽骨の量がないとインプラントを支える事ができないためインプラントという方法すらする事が出来なくなってしまいます。
歯周組織再生療法は、現在歯周病の方だけでなくインプラント治療を考えている人にも重要な治療となってきます。

GTR法

歯槽骨など支えている骨が広い範囲で溶けてしまった際などにこのGTR法を使います。特別な膜を溶けてしまっている部分に貼る事で骨を再生していきます。しかも膜は体内に吸収される為、骨が再生された後も膜を除去する手術などはしなくてもよいのです。費用は5〜10万円程度ですが、歯科医院によっても違いますし、場合によっては自由診療となることもあります。

エムドゲイン法

エムドゲイン法は、歯槽骨が溶けた範囲が狭い時に行われる方法です。
動物から作られる特殊なゲルを使いそれを骨の溶けてしまった所に置いて骨を再生させる方法です。ゲルの含有成分はたんぱく質で、人の身体の主成分であり、子どもの歯が作られる時の大切な栄養素でもありますので身体に対しても安全です。GTR法と同じで術後はゲルが体内に吸収されるため、除去する手術は必要ありません。費用は5〜15万円と少し幅があります。

• 親知らずの場合に多い噛み合わせに関係のない歯である
• 虫歯や歯周病などの疾患がなく健康な歯である
• 移植する歯や根が移植しやすい形態をしている
• 移植する場所の顎の骨の量に問題がなく健康である

この他にも年齢的なものでも30代くらいまでの人が平均して移植が成功しやすいという結果があります。しかし必ずしも40代以降の人は移植ができないということではありません。
歯も身体の臓器の一つだと言っても過言ではありめせん。ですから抜歯してからすぐの保存や移植をした方が成功の確率が高いので、移植を考えているのであれば抜く前の状態で歯科医師へ相談した方がいいでしょう。
また、今後親知らずの抜歯の予定がある方は、なるべく抜歯と歯牙移植手術を同時にした方がいいので前もっての相談も必要になってきます。
費用に関しては、自家歯牙移植は自由診療になるので病院にもよりますが約10万円ほどかかります。しかし、抜歯する歯が親知らずか親知らずが歯茎に埋まっている埋伏歯であること、移植をする場所にまだ歯が残っている場合は保険の適用が可能ですので自分の状態が保険適用か自由診療になるのかは事前の確認が大切になります。また、外科的な手術なのでどんな事が起こっても対応できるようなしっかりした設備の歯科医院を選ぶのもポイントです。

インプラントなどの人工歯を使う方法

自分の歯を移植する為に抜けた歯を大切に保管しているという人は少ないです。そこで自分の歯でなく人工の歯を使って歯を再生したような見た目にする手術を行う人が増えてきています。
こちらも、自分の歯を再生するという分野です。

インプラント

人工の歯の根を自分の歯茎に埋め込み上から被せ物を装着するのがインプラントの方法です。以前は入れ歯やブリッジが多く行われていましたが、見た目の自然さや清掃性の良さ、周りの歯へ負担の少なさなどから、インプラントを選択する人が最近では増えてきました。
人工の歯の根の代わりになるインプラントはチタン製でネジのようなスクリューの形をしています。人の身体に馴染みがよく拒絶反応の出にくい素材を使用しているので基本的に健康な方であればインプラントを受けることは可能です。
見た目も使用感も自分の歯と同じくらい自然でしっかり噛めます。入れ歯のように歯茎との隙間に物が入ることも少ないです。
入れ歯やブリッジなどは装着するにあたってどうしても周りの健康な歯を削らなければならない事がありますが、インプラントは周りの歯を削ったりして調整する必要がなく歯がない部分だけを補うことができます。
ですから、周りの歯に影響を与える事もなくブラッシングも特別なにかをする事はなく自分の歯と同じように磨けるという長所もインプラントを受ける理由の一つです。
デメリットとしては自由診療のためインプラントの治療費は一本あたり30万円〜50万円でそれを必要な箇所に行うという事を考えると高額な治療費がかかってきてしまいます。

入れ歯

入れ歯は制限がなく基本的にどんな方でも受けられる治療の一つです。
大きい手術をする事もないので深刻な医療事故が起こるリスクを避けられます。高齢者や持病があり身体的に外科手術をするのが難しい人にオススメする治療法です。
しかし、装着した時には合いが良くピッタリとフィットしていないと上手く食べ物が噛めなかったり痛みが出たりという問題点も多く出てきます。
また、デメリットとして他にも入れ歯が口の中で馴染むまでも時間がかかってしまうのと慣れてきたとしても違和感がどうしてもあるという事は知っておきましょう。
費用面でいうと保険適用の治療な為、費用はだいたい1万円前後で作ることが出来るので経済的負担は少ないです。
取り外しでブラッシング出来るので清掃も楽で清潔な状態を長く保つ事は可能です。自分の口にピッタリ合った義歯ができればで不自由なく長く使用する事が出来ます。

ブリッジ

歯がない所を両隣りの歯を使って橋渡しのような形で被せ物を装着する方法をブリッジといいます。
最大のメリットは、両隣りの歯を削って型を取るだけの治療法なので早ければ2回程度の短期間の通院でブリッジを装着する事が出来るというところです。
ただし、ブリッジは両隣りの歯を削るため削られる歯が動いたりせずしっかりとしている事や虫歯がなく健康な歯であっても削らなければならない事、削られた歯で歯がない部分の噛み合わせの負担がかかる事などのデメリットもあります。
保険適用であれば役1〜2万円程の治療費で済みますが、被せ物の素材を金属ではなく白いものにしたいなどの素材に希望がある場合、保険適用外になってしまうため金額も50万円前後してしまいます。なので口の中の状況によってはインプラントと比較して選ぶ事をオススメします。

再生治療の方法は状況によって違う！

歯周病で歯を失ったら…

歯周病はどんな方でもなってしまう病気で若い人でも30代から始まって40代頃から増加傾向にあると言われています。
歯周病で歯を失う事もあるのでその場合は、自分の親知らずを抜歯して失った所に移植をしたり、インプラントをしたり、入れ歯をつくるという治療法で失った歯を補うことになります。
ただし、歯周病で歯を失った場合歯肉の中の歯槽骨の状態や量よっては移植やインプラントが出来ない場合もあるのでどのような選択肢があるのかは歯科医と相談して判断をしてもらってください。

歯槽骨まで溶けてしまった…

歯周病が進んで、歯の支えになる歯槽骨まで溶けてしまった場合はどうでしょう。
特にインプラントでは歯槽骨の量は重要になりますのでこの場合、歯周組織再生治療で骨を再生した後にインプラントや入れ歯、ブリッジなどをしていく治療に移ります。
骨の再生から始め、また骨が再生するのにも期間がかかるので通常のインプラントなどよりも治療が終わるまでに時間がかかります。
年齢や既往歴、最初の骨の量など個人差があるので骨が再生するのにも数ヶ月から1年など、かかる時間に個人差があるという事を理解しておいてください。

外的要因によって歯を失ってしまった…

事故などで歯を失ってしまう場合もあります。
その場合、親知らずなどの抜いても噛み合わせに関係のない歯があれば自家歯牙移植をする事で失った歯を補う事ができます。
そうでない場合は、インプラントや入れ歯、ブリッジなどの治療をするのが一般的です。

歯がかけてしまった…

歯を失う以外にも歯の一部欠けてしまったら、コンポジットレジンというプラスチックのような材料の詰め物でな補います。また、欠けた範囲が広い場合などはインレーやクラウンなどの金属の詰め物をかぶせる治療になる事もあります。最新の再生医療でなくても治療し回復する事ができますのでどんな方法があるのかは欠けた状況によって対応させていただきます。

再生医療によって、こんな未来が訪れる！

培養した自分の歯をインプラント

自分の細胞を培養し自分の歯を再生することが将来的にはできるかもしれません。
まだ今の段階で自家歯牙移植は抜歯した歯などでないと行うことはできませんが、歯以外の細胞で再生する事ができれば「親知らずがない」「抜いてもいい歯がない」という場合でも移植が可能になるかもしれません。

歯髄細胞バンクが広まる？

歯の中心部にあり神経が通っている部分にある細胞を幹細胞といいます。
この細胞は培養する事ができ、歯科とは関係ないアルツハイマーや心不全、糖尿病などの病気にも今の段階で活用されています。
今でも歯髄細胞バンクはありますが、あまり認知度が高くありません。再生医療がもっと多くの人に広まる事で歯髄細胞バンクの存在は一般的になっていくと思います。

ヒトの歯の再生はまだまだ先？

マウス実験では成功しているが…

ヒトの歯の再生実験はまだ成功例はありません。
しかし、ヒトではまだですがマウスの実験では成功しているため、ヒトでの再生実験が成功するも近いかもしれません。
また、専門家の意見では成功したとしても実際に現場で活用されるまで約10年はかかると言われているので見、まだ遠い先の話だと思う人も多いかもしれません。しかしいずれ細胞の一部から歯を再生する医療がやってくるでしょう。

まとめ

今は、再生医療の実用化に向けて実験が繰り返し行われている状態ですがマウスの実験の成功例もありますので再生医療が一般的な治療になる日がいずれ訪れるのかもしれません。
人間にとっても歯というものは口の中だけでなく全身の健康にも繋がるとても大切なものですので、安心して治療を受けられる日がくるといいですね。