私たちが生きる上で当たり前に行っている「食事」や「会話」、「呼吸」などは咬み合わせと深く関係があります。
普段当たり前のように食事の際に噛んでいますがこの「噛む」という行動が出来なければ飲み込むこともできません。
口の中で細かく咬み砕く事で、体内への栄養の取り込みや消化を促しているのです。
人が生きていくうえで「噛む」という行為は非常に重要なものなのです。
また噛む事で顔の筋肉、強いては全身のを動かす事につながっていくので運動期間や消化器官を正常に機能することができ健康的な身体を作っていきます。
悪い咬み合わせが与える全身への影響
咬み合わせが悪いことで全身に色々な悪影響を及ぼします。
ストレスや寝不足などで起こる歯ぎしりや食いしばりを無意識に日常的に行うことで顎の骨の位置がきれいに収まらなくなり体の歪みにも繋がります。
これらは顎関節症を引き起こす原因の一つにもなります。顎の筋肉は首や肩の筋肉と繋がっているため偏頭痛や・肩こり悪化の原因となる場合もあります。
ですので咬み合わせを正常な位置に戻すことで痛みが良くなったり、食べ物が咬みやすくなる効果があります。
咬み合わせが悪化する原因
歯並びや咬み合わせが悪くなる原因はいくつかあって、先天的な遺伝や骨格的な要因以外にも下記のようなことがあります。
- 就寝時に仰向け以外の姿勢で寝ている
- 頬杖
- 口呼吸
- 歯ぎしり
- 食いしばり・咬みしめ
- 舌の緊張
- 加齢変化
瞬間的にかかる力はそれほどなくてもそれがクセになり長い間同じ方向に力をかけ続けていれば顔や顎に大きく負担がかかり、咬み合わせや歯並びが悪くなっていきます。
無意識に行われている習慣やクセに対しても改善できるようアプローチしていくのが咬み合わせの治療になります。
咬み合わせの治療方法
咬み合わせの症状や原因によって治療法が違います。
ですのでその患者さまの生活リズムや細かな習慣なども含めてしっかりと診査・診断を行い顎、咬み合わせを本来あるべき正しい位置と状態に導くための治療方針を立てていきます。
生活習慣のチェック・改善
検査などで咬み合わせの悪化や原因の一つとなるような習慣やクセがある場合はそれらが原因の一つだという事を理解して今後の習慣やクセをやめる意識を持ちましょう。
スプリント療法
顎の位置を本来の位置に戻すために咬み合わせを正しく誘導していくマウスピースを作成して治療していく方法です。マウスピースなので取り外し式になります。
診断をし検査をした後上下の歯型をとり、マウスピースは1週間ほどで完成します。
リシェイピング
咬み合わせのバランスを調整するため専用の機械を使用し、現在の咀嚼運動を記録、それをもとに歯の模型を作ります。
その後、出来上がった模型を参考に咬み合わせで咀嚼を制限していると思われる場所を見つけて歯の形を整えます。
この時に患者さまの同意のもと歯の形を整えていきます。歯の形を整える際は歯を削りますが、必要最小限の量しか歯を削ることはありません。
咬合再構成
リシェイピングで歯の形を整えたら併専用の歯科材料を使用して「咬合再構成」と呼ばれる治療をしていきます。
これは、本来のしっかりとした咬み合わせになるよう被せ物をしたり、合いの悪くなった差し歯を新しい物に変えるなどして咬み合わせを正しいバランスに整えていく治療です。
矯正治療
歯の並びが狭かったり下顎が後ろに下がってる場合は矯正治療を行なった方が良い場合もあります。
ただし、矯正治療はほとんどの場合、基本的に咬み合わせの処置によって症状が改善したあとに行い、症状再発防止が目的でご提案させていただいております。