こんにちは。荒川区町屋、東京メトロ千代田線・京成線・都営荒川線「町屋駅」より徒歩1分のメディウム町屋内の歯医者「町屋メディウム歯科」です。
歯をすべて失った場合、その機能と見た目を補うための選択肢として総入れ歯は非常に重要な存在です。特に高齢者の方や、歯周病や事故などで多くの歯を失った方にとって、総入れ歯は生活の質を保つための手段として欠かせません。
しかし、総入れ歯と一口に言っても、その種類はさまざまです。また、それぞれに異なる特徴があります。そのため、実際に選ぶ際には慎重な判断が求められます。
今回は、総入れ歯とは何か、どのような種類があるのか解説します。また、総入れ歯を選択するメリットやデメリット、費用についても解説しますので、すべての歯を失って総入れ歯を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
総入れ歯とは

総入れ歯とは、上下いずれか、あるいは両方の顎の歯をすべて失った場合に装着する人工の歯のことを指します。歯を1本も残していない状態で使用されます。
総入れ歯は、歯茎や粘膜、顎の骨の形に合わせて作られ、口の中に吸着することで固定されます。噛む力を回復させるだけでなく、話す、笑う、表情を作るといった日常生活の動作にも関わる重要な役割を担っています。
従来の入れ歯に比べて、素材や技術の進化により装着感や見た目も改善されており、自費診療ではさらに快適性や機能性に優れた選択肢も登場しています。総入れ歯は、単なる歯の代わりではなく、生活全体の質を向上させるための大切な医療技術の一つです。
総入れ歯の種類と費用

総入れ歯にはいくつかの種類があり、費用や装着感、見た目に違いがあります。
保険適用の総入れ歯
健康保険が適用される総入れ歯は、主にレジン(プラスチック)で作られています。使用できる素材や作製方法には一定の基準が設けられており、全国どこでも安定した品質の入れ歯を提供できるのが特徴です。
費用は自己負担3割の場合、1万円〜2万円前後と安価です。そのため、経済的な負担を抑えたい方に選ばれています。
ただし、保険診療の総入れ歯は強度を確保するためにやや厚みがあり、装着時に違和感を覚えることもあります。また、見た目や噛み心地の面では自費の入れ歯と比べると劣るため、快適性や審美性を重視する方には物足りなさを感じるかもしれません。
それでも、多くの方にとってコストパフォーマンスに優れた選択肢であることは間違いありません。
自費の総入れ歯
自費診療による総入れ歯は、使用できる素材に制限がないため、デザインの自由度が高いのが特徴です。自費の総入れ歯では、見た目の美しさやフィット感、噛み心地など、使用者の要望に応じて細やかに調整できます。
そのぶん費用は高額になりますが、快適性や機能性、審美性を求める方には非常に満足度の高い選択肢となります。
ここでは、自費の総入れ歯の代表的な種類とそれぞれの特徴、費用の目安を解説します。
シリコンデンチャー
シリコンデンチャーは、歯茎に接する部分に柔らかいシリコン素材を使用した自費の総入れ歯です。クッション性に優れており、歯茎への負担を軽減できるため、痛みや違和感が生じにくいのが特徴です。
従来の入れ歯では噛むときに痛みが出やすかった方や、骨が痩せて入れ歯が合わない方にとって、シリコンデンチャーは大きな助けとなります。見た目も自然で、安定感も高いため、多くの方に選ばれています。費用は片顎でおよそ30万〜60万円が相場です。
マグネットデンチャー
マグネットデンチャーは、磁石の力で入れ歯を安定させるタイプの入れ歯で、残っている歯根に磁性装置を取り付けて使用します。
磁力によって入れ歯がしっかりと固定されるため、ズレたり外れたりしにくく、会話や食事の際にも安定感があります。見た目も自然で、周囲から入れ歯と気づかれにくい点も魅力です。
ただし、使用には前提として歯根やインプラントが必要となるため、すべての患者さんに適応となるわけではありません。費用の目安は片顎で30万〜50万円程度です。
金属床義歯
金属床義歯は、入れ歯の床部分に金属を用いたタイプの総入れ歯で、耐久性や装着感に優れています。
金属床を使用することで、入れ歯を薄く仕上げることができ、口の中での違和感を軽減できます。また、熱伝導性に優れているため、食事中に温かさや冷たさを感じやすく、自然な食感が得られます。
使用される金属には、コバルトクロムやチタンなどがあり、それぞれ強度や軽さに特徴があります。審美性も高く、長期間快適に使えることから、多くの方に支持されている入れ歯です。費用は片顎で40万〜60万円が目安となります。
総入れ歯のメリット

総入れ歯には、ほかの治療方法にはないさまざまな利点があります。
装着が簡単で使いやすい
総入れ歯は取り外しができるため、毎日のケアがしやすく、特別な道具や技術がなくても扱いやすいのが特徴です。高齢者の方でも簡単に装着できるでしょう。
身体への負担が少ない
インプラント治療とは異なり、総入れ歯は手術を必要としないため、身体への負担が少ないのが大きな利点です。そのため、高齢の方や、持病によって外科的処置が難しい方でも選択できます。
また、治療期間も短く、身体的・精神的なストレスを最小限に抑えながら口腔機能を回復できるのが魅力です。
見た目を改善できる
歯をすべて失ったままにしておくと、口元がしぼんで老けた印象になりがちですが、総入れ歯を装着することで自然な顔立ちを取り戻すことができます。自費診療の入れ歯では、色や形を細かく調整できるため、より本物に近い見た目を実現できます。
顔全体のバランスが整い、笑顔にも自信が持てるようになるのは大きなメリットです。
噛む力を補える
総入れ歯を使用することで、歯を失ったことによる噛む力の低下を補い、食事の幅が広がります。やわらかい食べ物だけでなく、ある程度の硬さがある食品も咀嚼できるようになり、食生活の満足度が向上します。
しっかり噛むことは消化の促進や脳への刺激にもつながり、健康維持の面でも重要な役割を果たします。
費用を抑えられる
保険が適用される総入れ歯を選択すれば安価に作製できます。そのため、経済的な負担を抑えたい方に選ばれる傾向があります。インプラントのように高額な手術費用がかかることもなく、定期的なメンテナンス費用も抑えられる傾向があります。
総入れ歯のデメリット

一方で、総入れ歯には注意すべきデメリットも存在します。以下に詳しく解説します。
違和感や痛みが出ることがある
総入れ歯は人工物のため、装着した直後は異物感を覚えることがあります。特に歯ぐきに強く当たる部分では、痛みや圧迫感が出るケースも少なくありません。
口の中の状態や入れ歯の形によっては、何度か調整を重ねる必要があります。使用に慣れるまでには一定の時間がかかる点を理解しておくことが大切です。
噛みにくさを感じることがある
総入れ歯は天然の歯とは違い、噛む力や安定性に限界があります。とくに、硬いものや粘り気のある食べ物を食べるときには、うまく噛めなかったり、食べにくさを感じたりすることがあるでしょう。
さらに、入れ歯がずれてしまうと、思うように力を入れられず、しっかり噛めない場面も出てきます。そのため、食事の際にはやわらかいものを中心にするなど、少し工夫が必要になることもあります。
定期的なメンテナンスが必要
総入れ歯は長期間使用していると、歯ぐきの形の変化や入れ歯自体の劣化により、合わなくなることがあります。そのため、快適な使用感を保つためには、定期的な歯科医院での調整や修理が欠かせません。
メンテナンスを怠ると、口内炎や痛みの原因になるため、継続的な管理が必要です。
外れることがある
会話中や食事中に外れたり、ずれたりすることがあります。特に口を大きく開けたときや、乾燥して唾液が少ない状態では安定しづらくなる傾向があります。自費の入れ歯では安定性が高まるタイプもありますが、完全に外れるのを防ぐことは難しい場合もあります。
会話のしやすさに影響が出ることがある
総入れ歯を装着すると、舌や唇の動きが制限されることがあり、発音しにくいと感じる場合があります。特にサ行・タ行など舌を使う発音が不明瞭になることがあり、会話の際にストレスを感じることもあるでしょう。
練習を重ねることである程度改善できますが、慣れるまでには時間が必要です。
まとめ

総入れ歯は、歯をすべて失った方にとって、日常生活の質を大きく向上させるための重要な治療方法です。噛む力や見た目の回復だけでなく、会話や表情の改善にもつながり、心身ともに前向きな変化をもたらします。
保険適用の入れ歯は費用を抑えつつ基本的な機能をカバーでき、自費診療ではより快適で自然な装着感が得られるなど、それぞれに特徴があります。総入れ歯を検討する際は、信頼できる歯科医師によく相談しましょう。
入れ歯を検討されている方は、荒川区町屋、東京メトロ千代田線・京成線・都営荒川線「町屋駅」より徒歩1分のメディウム町屋内の歯医者「町屋メディウム歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、安心・安全な治療を提供するために保険診療と自費診療を上手く活用しています。生涯美味しく食事をするために、皆様の口腔内の健康をサポートしたいと考えております。

